窓ガラス、残像がダレカにリンクした(13th/Jan./2012)

実際に選択したコト
ルーチンワーク
何一つ変わらない日々。

真冬の寒さが嘘のような暖かい昼下がり
日差しもそれを助けるようにさんさんと照らしてるからなのか、気温以上に暖かさを感じて
マフラーをしている首元がチクチクとかゆくなりそう。


いつもなら慌ただしく過ごしている時間帯に僕は日用品がたくさん入った袋を持ち
商店街があったであろう、今はただ駅への近道となった道を
周囲の人よりちょっと遅い足取りでどことなく歩いている。


脇道から大きな通りに出て、信号待ちをしていると
右から来たバスが左折するためにゆっくりと動いていたとき
バスの中にいたある人と目が合った。
僕は目をそらさず、その人のことをじっと見てしまった。

もし自分がじっと見ていると言う事に気がつかなかったなら
その人と僕を隔てていた一段高いであろうバスの窓ガラスを触ろうとして手を伸ばしただろう。


一度でも目をそらして
もう一度見直したら
その人が赤の他人だってわかった気がするが
あまりにも似ていて僕は目を離す事ができなかった。

6年前のあの人に似た人はどこでおりるのだろうか?
いや、あの人だったのだろうか?


意味の無い妄想を断ち切ったのは
対岸輝く青信号だった。。