言語 声 言葉 リズム 歌
少し遅くランチと気取ったボク達が入ったメインストリートから一本入った小さな路地カフェ。
一つ離れたラウンドテーブルで男女二人が話す「音」が耳に入ってきた。
なぜ「音」なのかというと、ボクはその二人が話す言葉の意味が全くわからなかったんだ。
あれは何語なんだろうか?
初めて聞く言葉だった。
あの言葉を見よう見まねで今再現しろっ!と言われても
ボクは似たような言葉をできる自信がない。
これがうわさの「ハナモゲラ語?」だなんて思ったり思わなかったり・・・
タコスが運ばれてくる間じっと聞こえてくる「音」をぼーっと包まれていた。
単語の意味が一つでもわかっていればボク達それを「言葉」と呼ぶけれど
一つも意味がわからない言語、音を耳にすると
それを言語として認識できなくて
まるで歌のように感じてしまう事がある。
違うのは「意味を知っている」という事だけ・・・
もしかしたら
風の音も
雨粒の音も
彼らが発する「音」の意味を知れば
世界には言葉と歌があふれているって事がわかるんだ。
あいつが言った
「声も音なんだ。自分の音なんだよ。」
ずっと前に聞いた言葉を思い出した。。