時の止まる場所
いつもルートとは逆で、新宿からバスに乗って彼に会いに行く。
駅構内で少し華やかな花を買う
「彼には全く似合わないだろうな」
なんて花を受け取る時に笑ってしまいそうになる
牛込にいる彼の眠る場所は本当に静かで
もしこの場所が石で囲まれているのではなく
草原だったら・・・って何度思ったことだろうか?
彼にあった後ボクは一言も声を出さず
ひたすら歩いた。
牛込から歩き始め
神楽坂を下り
九段坂を通り抜け
神保町をすり抜け
神田駅に滑り込んだ。
彼との会話
音にして発していないのに
たくさんの言葉の残響が
ものすごい早さで上唇と下唇を侵食して
口そのものを溶かして無くしてしまったかのように
その存在をかき消した。
3秒前の過去も
その余韻が残る。。