ぬるま湯から立ち上る湯気のような雲が長野でも見上げれば見る事ができた。
あの子が眠る所にたつ石が寒そうにその空を見上げ
刻々とかわる空の色をじっと見つめているように見えた。
訪れるたびに何か新しい事を始めていなくてはいけないような思いに駆られていた時期もあったが
今はもうそんな風に思わなくなった。

きっと『止まった時間』と『止まらない時間』という区別をするのをやめたからだろう

声に出さないで語るコトバは行き場も無く飲み込むしか無く
消化できない思いに変わり、消えるまで息をひそめるだろう


帰りのバス停に向かっていたとき
ふと泣きそうになるが
涙をこらえた。
もう素直に泣ける年齢ではないんだ
ふとそんな事を思い、鼻をおもいっきりすすり
あの子によく言われていた『長い瞬き』をする
現実に戻るために。。