過ぎたモノ 手に入れていたモノ

連絡の取れなくなった人からメールが来る。
駅から降りて家につくまでの間に話そうと思い、携帯電話を使い見えない線を接続する。
けだるい、懐かしい声は昔のくだらない自分を思い出すが
それ以上に相手の『3秒前の過去』のほうが強く光る。

彼は大人になったなと強く実感する
落ち着くべきところに落ち着いたような感じがするけれど、それが時間の流れなのかもしれない。
とりとめのない会話の中にそんなようなモノが浮かび上がる
彼は言った
『われわれはもう子供ではないのだよ』


寝起きに飲む一杯の水のようにボクの身体にすんなりとしみこんできた。。