epiphany

雨雲の通り道になった町には空気が冷え、アスファルトがいつもより色濃く顔を変えてボクを見上げる
その場にしばらく立つと寒さが底が薄い靴に伝わり一月の寒さを呼び込む。
身体を冷やす寒さはボクだけではないというのを実感したくて携帯を取り出すけれど
見えない線でつながる電話ではなく瞬きの見える距離で伝えたいんだと願う。
ふっと我に返り視線をおとす
そこには自分の吐いた息が白く広がっていて、白く凍える息が周りの人よりも広く大きく広がっていた
さっきまで思っていたことを口に出してしまっていたのかな?なんて思ってしまうほどに。


・・・んなわけない
笑ってしまうくらいくだらない
次につくであろうため息も白く広がるだろう
そのため息もいずれ夜と同化するして消える。
残像のようにすぐに消える。。