大事だったシルバーリング

ベランダでぼぉーっと雨音を聞いていたら、ふと思い出した

見たことも、会った事もない父方のおばあ様の物だったらしいシルバーの指輪
ボクが初めて手を加えたモノ
初めて誰かに渡した指輪
しかしボクのもとに戻ってきてしまった指輪
手元に戻ってきてからはいつも左手の小指にしていた
幸せは左の小指から入ってきて、右手の小指から通り過ぎていくと聞いたことがあったけど
ボクはそのことを知っていたのにも関わらず、あえて左手の小指にしていた。。
もうその指輪は手元にない
手元を離れて・・・4年?
今その指輪は、親友であり、好きだった双子の家にあると思う
忘れ去られているか、なくなっているかのどちらかだろう
もう、その指輪はボクの元に戻らないだろう
形としての指輪を欲していない
指輪に乗っかっていた想いは全部ココロに残ってるし、ここにも残した
形ある物はなくなったり、壊れたりして手元から零れ落ちていくものだ
出口から出ていった物は出口からは入れない。。



記憶というモノは時に暴力的で理不尽だ



雨が呼んだ記憶
フリスクの思い出よりも前にある思い出。。