徐々に変わっていくニオイに


おばあ様に会いにいく。


15時過ぎという結構遅い時間だったので寺社内には人気はないが
隣にあるグラウンドから部活動をしている学生の声が時たま中空に消えていた。

おば様が眠る場所は
墓所と呼んでいいくらい広くて小さな池や塔があり
いつ来ても「こんなに広かったかな?」なんて思ってしまう。


しばらくぼーっとして帰ろうとした時
小さな雨粒が落ちてきて
それがしばらくするとアスファルト
おばあ様がいる墓標が濡れていき
灰色だった石が少しずつ色濃く染まっていくのを折り畳み傘の下から見えた。



それがとても美しく見えた。。