新緑がどこまでも続く(11th/May/2012)

実際に選択したコト
ひとりでずんずんと進む
でも特に先に進んだわけではなく、落ちる所に落ちた感じ

雨上がり。
また降ってくるか不安になりながら天を仰ぐと
いつのまにか街路樹に小さな緑色の葉っぱが目に映った。
ついこの間まで桜色に染まった街中を
今度は新緑の淡いグリーンが足音もなく近づいていたのを改めて感じて
冬から春に変わる時よりも、驚きとうれしさを感じてしまった。

嬉しい顔をしていたのだろうか、僕の顔をみた先輩が
「なんだ?変なことでも考えてたのか?」
なんて冗談を言ってきた。

190cm近くある彼を見上げると
ニヤニヤして何かを言いたそうな顔をしていて
僕はいつものように彼がどんな冗談を言ってくるのか
ふわふわした気分で待ったけれど
予想を反して先輩は大きな手で背中を叩いてきた。


どん!と鈍い痛みと音が
空を網目のように侵食する新緑のように
身体を通り抜けた。


5月の音は
背中からやってきた。。